【カタールW杯特集】グループステージ第1戦アーセナルレポート
グループステージ第1戦に出場したアーセナルの選手の活躍をハイライト的にまとめていく。
もくじ
イングランド6-2イラン
ラムズデール、ホワイトは残念ながら出番はなかったが、サカがこの試合でW杯デビューを飾った。
右SBがホワイトより高い位置でのプレーを好むトリッピアーだったことに加えてイランが5-4-1で撤退守備を敷いてきたこともありアーセナルでのいつもの幅を取った所からの仕掛けで起点になるというよりライン間でパスを引き出す時間が長かった。
その中でも相手を背負ってパスを受けてターンしてかわして仕掛ける中でFKを獲得するなど試合序盤から良い働きをしていた。
43分にCKからのマグワイアの落としを左足のボレーでゴールに叩き込み見事W杯デビュー戦で初ゴールを記録、さらには62分にはスターリングからのパスを受けると対面のDFをかわして再び左足を振り抜き2点目を奪い71分にピッチを退くまでに合計でドリブル4回(成功1回)、被ファール2回とイランにとって脅威であり続けた。
また、ネガトラの守備の強度やプレスバックでも献身性を見せインターセプトとタックルをそれぞれ1回ずつ記録している。
そして、見事にこの試合のマンオブザマッチに輝いた。
アメリカ1-1ウェールズ
イングランドと同じグループBのアメリカ対ウェールズは前半はアメリカペースで進み36分に「リベリアの怪人」ジョージ・ウェアの息子のティモシー・ウェアが先制ゴールを奪うも後半はウェールズが主導権を握り82分にエリア内でラムジーからのパスを受けたベイルが倒されて獲得したPKをベイルが自分で決めて同点に追いつき1対1のドロー決着となった。
ターナーはフル出場し、FKの流れからのベン・デイビスの至近距離のヘディングシュートを防ぐなど奮闘するもPKの1失点で勝ち点3を守り切れずに終わった。
ベイルのPKはターナーの飛んだコースは合っていたもののゴールの右上に蹴り込んだベイルのシュートが一枚上手だったと言うほか無い。
PK以外の場面では安定したパフォーマンスを披露していたターナーもお見事だった。
フランス4-1オーストラリア
サリバはベンチスタートで結局出番の無いまま試合は終わった。
フランス代表は開始9分で先制を許すがその後はデンベレ、エンバペの両サイドからの突破でオーストラリアの守備をサイドから崩し、前半の内に逆転に成功、後半にも2点を追加し終わってみれば圧勝であった。
また、この試合でジルーが2ゴールを決めてアンリの持つフランス代表通算51ゴールの記録に肩を並べた。
ドイツ1-2日本
冨安はHTから5-2-3の左CBとして出場、攻守に安定したプレーを披露し、後半息を吹き返した日本代表はドイツ相手に逆転勝利を収め、大金星を挙げた。
そして、決勝ゴールはかつてアーセナルが獲得した浅野拓磨だった。
また、ニャブリは90分にピッチを退くまではおしゃれな落としや突破、周囲との連携で日本ゴールを脅かし続けていた。
下記のマッチレビューにて細かい分析もしたのでよければどうぞ。
スイス1-0カメルーン
ジャカはキャプテンとしてWボランチの左としてフル出場を果たした。
アーセナルでプレーする時よりはチームのバランスを重視しビルドアップのサポートに重きを置いたプレーで貢献していた。
また、エリア内へ抜群のタイミングでの飛び出しでジャカにパスを出していれば決まっただろうというシーンが何度かあったことも印象的だ。
試合は後半開始してすぐ、シャキリのグラウンダーの折り返しにエンボロが合わせて先制、この1点が決勝ゴールとなった。
ポルトガル3-2ガーナ
トーマスは5-3-2の右IHでスタメンしフル出場、トーマスの代わりにアンカーに入ったクドゥスはアヤックスではCFを務める選手という謎な配置になっていた。
前半は5-3-2で構えて守り、前線からボール奪取を狙うわけではないが中央には出させない意思を見せてプレッシャーをかけるガーナに対してポルトガルはボールこそ保持するが保持からの決定機は乏しく前半の決定機はどれもガーナの最終ラインの保持時のミスを誘発したところからのものだった。
後半はPKでポルトガルが先制するとクドゥスのポジションを上げてガーナも攻勢に出て同点に追いつくもその後2点を入れられ、最後に1点を返すも及ばずといった内容だ。
トーマスは前半はアーセナルでジャカがしているように高い位置にプレッシャーに出つつ攻撃時は前線へのランニングも見せていた。
途中からは低い位置でパスを捌く様になり、低い位置で起点になるトーマスと高い位置でアクセントを加えるクドゥスという位置関係の時間帯はこの試合のガーナで1番手ごたえのある時間だっただろう。
ブラジル2-0セルビア
ジェズスは79分から、マルティネッリは87分からとそれぞれ後半途中の短い出場時間に終わったが、ジェズスはオフザボールの動きからエリア内でチャンスを呼び込みマルティネッリはピッチに入って1プレー目のドリブル突破やその後は右からのクロスに飛び込むなど持ち味は見せてくれた。
試合は前半から3-4-2-1でハイプレスを仕掛けるセルビアに対して、ブラジルは中央ではセルビアのプレッシャーに苦しみながらも両WGのラフィーニャとヴィニシウスがそれぞれ質的優位で1枚はがして起点になりサイドからチャンスを演出した。
後半に入るとセルビアの足が徐々に止まると共にブラジルの安定したボール保持の時間が長くなり、じりじりと押し込まれる展開になり、リシャルリソンの2ゴールで勝利を飾った。
おわりに
アーセナルの選手たちはこのグループステージ第1戦を4勝1分1敗で終わることに成功した。
冨安が第2戦のコスタリカ戦欠場濃厚ということで全員怪我無く帰ってくるというミッションは達成されなくなりましたが、リーグ戦再開までに戻ってきてくれればよしとします。
エジルに見惚れてグーナーになった人。18/19シーズンから戦術ブログを開設してリーグ戦全試合のマッチレビューを投稿している戦術系グーナーです。