【マッチレビュー】カタールW杯グループE第2戦日本対コスタリカ「目を向けるべき問題点」

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日本0-1コスタリカ

両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

日本は怪我冨安、酒井宏樹を欠く上に伊東に代えて堂安、久保に代えて相馬をスタメン起用してきた。

押し込んだ状況でのプレーを想定して内に入る堂安と外を使う山根が右でオフザボールの動き出しでは今回選出されたCFで1番上手い上田綺世を選んだり、ある程度の理解はできるものだった。

唯一、三笘をスタメン起用していない点を除けば。

コスタリカはこれまで5バックを使ってきたがスペイン戦では4バックに変更、0-7の大敗を喫したことでこの日本戦は再び5バックに戻してきた。

そしてこの試合の主審を担当するのはみんな大好き(別に好きじゃない)マイケル・オリヴァーだ。

システム変更は本質的な解決にはならない

前半のビルドアップ

コスタリカ5-4-1でブロックを組んで固めて守ってくるが、ライン設定は決して低くはなかった。

その中でも、試合の序盤は最終ラインがちぐはぐで日本はチャンスを作れていたが、試合が落ち着いて行くにつれて日本はスムーズにチャンスを作れなくなっていった。

5-4-1でブロックを組むコスタリカに対して日本は押し込んでいくが、左は相馬のポジショニングが高すぎてパスを受けにくい位置にいるから突破力を生かしにくくなり、右サイドは中に切り込んだ方が良さが出る堂安が張ったままのパターンか堂安が中に入っても山根が高い位置に連動して上がれていないことでWBの対応が楽になっていたことで前半の途中からはかなり停滞した試合になった。

また、最終ラインの選手がボールを持った時に日本代表のライン間で受けたい選手が最終ラインに寄りすぎて縦パスを出せなかったのも見逃せない。

前半の途中に森保さんが指で3を表し、そこから日本は長友が左インサイドバックに入り相馬と山根が両WBを務める3-4-3に移行した。

これにより、山根は高い位置を取りやすくなり、多少攻撃がスムーズになった印象はあるが、その他の高い位置で受け手になる選手のポジショニングにはテコ入れをしていないため、出し手が増えても受け手がいないままになり、根本的な解決には至らなかった。

HT明け長友を下げて伊藤洋輝を投入し前半途中からの3-4-3を継続、さらに上田綺世を下げて浅野を投入しドイツ戦の再現を狙っているような布陣になった。

後半の最初も勢いでチャンスを作るも決めきれず、そこから再び落ち着いた試合の流れになる。

HT明けの配置

そうなると、後半は遠藤が低い位置に降りてくる傾向が強くなり、4-1-5のような配置でより一層コスタリカの守備ブロックの中にパスを出しにくい配置でボールを保持することになった結果、ポゼッション率は上がり敵陣に押し込めるが、相手の守備ブロックは切り崩せない時間が続く。

伊藤低い位置で張りすぎることでビルドアップの選択肢がなくなったり、コスタリカのSHに寄りすぎることで前を向けずそのまま戻すだけになるシーンが多かった。

その中でも、遠藤が降りてこない場面では3バックの左として少し内寄りの立ち位置でいいポジションにいることもあったが、遠藤が最終ラインに降りて4バック化すると伊藤は外に押し出されてやりにくい立ち位置に行かざるを得ないシーンも数多くあった。

結果、4-1-5のような並びで、前線は最終ラインに張り付いて後ろは守備ブロックの外で中盤が空洞化し、外をひたすら回されてボール保持率だけが上昇した。

その後、堂安を下げて伊東を投入、南野を投入するまでの時間は大外での突破力が武器の右利きの伊東が中に入る配置になってしまっていた。

伊東洋輝の問題点の本質

例のシーン

この試合の伊藤洋輝のパフォーマンスには数多くの批判が集まっているが、その多くが「三笘にパスを出さずにバックパスばかりを選択したこと」だ。

個人的にはこれは微妙にズレていると感じる。

全ての局面で三笘に出せばいいわけでは無く三笘に出すべきではないシーンもあり、その逆で三笘に出すべきシーンも存在した。

なので、問題にすべきなのは三笘に出すか出さないかを選べないボールの持ち方やポジショニングだろう。

ポジショニングについては前述の通りで重複するので割愛する。

パスを受けて伊藤は内側に視野を取り体の向きも内側に運んだり逆サイドに振り直すための身体の向きを選び、中央や吉田への戻しのコースを見ており、三笘の方を見れていなかったことで、出すべきか出さないかの判断を下せなかった印象だ。

また、Twitter上で話題になっている48分からのシーンについても上記の通り三笘の方を見れていなかったことが分かり、これについては伊藤の責任だろう。

その一方で、チームとしても伊藤がボールを持った時に全員が最終ラインにべた付きでハーフスペースでパスを引き出せる選手がおらず、チームとして伊藤をサポートする形が整っていなかった。

遠藤も伊藤に寄って行っていたがここはキャンベルがパスコースをカットしていたため、結果として伊藤は吉田に戻すしか選択肢がなかった。

三笘と相馬の決定的な差

三笘と相馬の受ける位置の違い

この試合スタメン出場の相馬前を向いてWBに仕掛ける場面では自身の持ち味を発揮できていたが、それ以外の場面では課題も露呈することになった。

突破した後のキックの精度も明らかに課題だが、三笘との最も大きな差はパスを受けるためのポジショニングだ。

ドリブルについてもプレミアリーグで一目置かれる三笘とJリーグの相馬ではレベルが違うが、相馬の仕掛けも通用していたため今回はここは問題ではない。

だが、相馬はこの試合ではWBのすぐ近くの位置まで上がった結果前向きでパスを受けるシーンが押し込んだ局面では少なく、前半の相馬が裏を狙う動きからのロングボールが多かったのは子のポジショニングの弊害だろう。

相馬が裏抜けが武器の選手だったり、相馬が引き付けてその手前のスペースを使う形をチームが用意していた場合はこのポジショニングでもいいが、相馬の武器はドリブル突破でチームとしてこのスペースを有効活用する形も用意していなかったので、パスコースを1つ失ってしまっただけになっている。

一方、三笘はWBに張り付くのではなく最終ラインからのパスコースを確保できて前向きでWBに仕掛けられる位置まで下りてパスを引き出せるので、この試合でもパスが来れば高確率でドリブルでWBに挑めていた。

おわりに

ドイツとスペインが引き分けたことで日本は次のスペイン戦勝利すれば決勝トーナメント進出、敗北ならグループステージ敗退確定、引き分けの場合、コスタリカが裏で勝利した場合は敗退確定、ドイツが勝利の場合は2点差以上でドイツが勝利ならドイツ、1点差でドイツが勝利した場合はそれぞれのスコア次第ということになる。

最期まで選手を信じるしかないが、1番怖いシナリオは勝つために万全の状態でない冨安を起用して冨安が負傷することだ。

これだけは何としても避けなければいけないシナリオだ。

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