【マッチレビュー】カタールW杯グループE第3戦日本対スペイン「奇跡か必然か」

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日本2-1スペイン

両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

日本代表は冨安、酒井宏樹に加えて遠藤航も負傷という苦しい台所事情の中で、4バックでは守り切れないと判断し5-4-1の布陣を選択した。

スペイン代表はブスケツ、ロドリを始めベストメンバーを遺憾なく投入してきた。

前半の日本陣内での攻防

5-4-1 vs 2-3-5

エンリケのスペイン代表はチャビバルサのアップデート版のような2-3-5のビルドアップで日本の5-4-1の撤退守備を崩しにかかる。

日本も時間や局面によっては前からのプレスを敢行する場面もあったが、基本は5-4-1の撤退守備だ。

前田大然がスタミナとスピードに任せてひたすら追い回すと思いきや、自陣に押し込まれる場面ではブスケツを抑えつつCBに寄せる守備を行っていた。

しかし、2CBに対してアンカーも気にしながらで数的不利の守備でかなり苦戦を強いられる。

先制点を許したシーンもCBのパウ・トーレスが高い位置まで持ち上がった所が起点になり、押し込んでクロス、そのこぼれを回収してサイドに振り直して押し込んでクロスからのこぼれ球を回収してからのアーリークロスをモラタに押し込まれた。

また、ペドリの列落ちの動きに引っ張られた影響で田中碧が少し前がかりになることでその背後が空いてしまい、このスペースにモラタが降りてきて楔のパスを引き出す動きも見せていた。

モラタとガビ、ペドリの3人がそれぞれライン間の3エリアで縦パスを引き出す動きをして起点になり、日本は出し手も受け手も制限しきれない状況が続く。

22:10~の攻撃はこのエリアを綺麗に使われて崩された形の代表的なシーンと言える。

また、前半の内に日本のCBの3人がイエローカードを貰ったが、3枚ともライン間でこの3人が受けるところを潰しに行くシーンで貰ってしまったものだった。

やはり日本の守備で気になるのはドイツ戦同様にどこで奪うかというところまで計算されていないために前線の選手と中盤より後ろの選手で意識にズレが生じてしまい、そのズレを相手に突かれる点だ。

後半につながる布石

前述の通り日本代表はスペイン代表に対して前からのプレスに打って出るシーンがいくつかあったが、最も再現性を持って行っていたのはスペイン陣内でのスペイン代表のバックパスをトリガーとする前プレスであった。

バックパスが出されるとそれを追うようにボールホルダーにプレッシャーをかけ、最終的にはGKにまで戻させる過程で周囲も連動して受け手を抑えるように押し上げていた。

前半の数少ないチャンスもバックパスを起点にした前プレスが起点になっていた。

同点につながった前からの連動したプレッシング

後半2:25~に同点につながるシーンでは前線から見せていたスペインのバックパスをトリガーにする前からのプレスを前半は全部嵌めに入っていなかったところを全部ハメに行き、最終的には伊藤純也がバルデとの競り合いを制し、そのこぼれ球を堂安が拾って見事なミドルシュートを決めて見せた。

前半は前線3枚だけが前に出ていたがこのシーンでは両WBが両SBを潰しに行ける位置まで押し上げていたことに加えて田中碧がブスケツをマークしていたことでブスケツ経由の逃げ道を抑えていたこと、前田大然が左サイドをカットして右サイドに誘導する寄せ方をしたことでハマるしかない出し先をシモンは選ぶしかなくなった。

我らがスーパートミ

日本の後半の守備

日本は同点にした直後に逆転に成功、そこから再び前半同様の5-4-1の撤退守備にシフトチェンジ。

しかし、前半と決定的に違ったのは前線と中盤以降で意図にズレがあったことで守備ブロックに穴が生まれた前半とは違い後半は全員の意図が撤退守備で合致したことで守備ブロックの穴が少なくなった。

また、スペイン代表もペドリの運動量の低下により日本の守備をずらしながら間で受ける回数が減ったことや、後半も押し込んではいるものの必要以上にリスクは負わず、仕切り直すことが目立っていたため、完璧に崩されることが数える程度しかなかった。

唯一、継続的に人数も掛けて崩しに来る左サイドは冨安がファティを止め、オーバーラップで上がってくるアルバにも対応していたことでブロックを切り崩す糸口を与えなかったことも日本がスペインの攻撃をしのぐことができた要因の1つだ。

おわりに

ドイツとスペイン相手に勝利してグループステージ突破の偉業を成し遂げた日本代表をひとまず称えたい。

その一方で、再現性は低く、毎回これをやっていたら間違いなく分の悪い賭けになるので、より再現性の高い手法や、賭けをするにしてもその前段階で勝つ確率を上げる工夫ができるようにはなってほしいものだ。

そして、ラウンド16の相手はクロアチアだ。

スペイン、ドイツほど強者のサッカーに振り切っていない分ボールを持たされると為す術の無い日本にとっては厄介な相手になるだろう。

あとは、ノースロンドン・ダービーでHTにラカゼットとラムジー投入し逆転勝ちに導いたエメリを彷彿させる森保さんの采配で何かが起きることを期待しよう。

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