【マッチレビュー】トッテナム対アーセナル「内弁慶に終止符を」

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トッテナム0-2アーセナル

両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

アーセナルはボールを保持し押し込みながらも崩し切れずにスコアレスドローで終わった前節ニューカッスル戦からのスタメン変更は0人FA杯オックスフォード戦にもスタメン出場した前線の3人とガブリエウだけが3戦連続スタメンとなっているが、ミッドウィーク開催ではなかったため、コンディション面の不安はそれほどないだろう。

スパーズは4-0の解消を収めた前節クリスタル・パレス戦から3人のスタメン変更をしてきた。

クルゼフスキがこのノーズロンドン・ダービーに間に合ったが、手薄な中盤はプレミア初スタメンのパぺ・サールが抜擢されている。

スパーズ対策の一人二役の守備

アーセナルの前からのプレッシング

アーセナルが今シーズン安定した成績を残している最も大きな要因はこの試合でも披露した洗練された前からのプレッシングだ。

内から外に追い出してサイドに追い詰めていくプレッシングに対して強引に運べば前線の選手が引っ掛けてショートカウンター、アバウトに蹴り出せばCBとトーマスが回収し袋小路のWGに預ければSBが前を向かせない守備で奪い切り、ボール保持へと繋げる。

スパーズの3バックに対してアーセナルは3トップでプレスに行きWボランチはウーデゴールとジャカが監視して中央には入れさせない形を作った。

試合開始から少し悩ましかったのは大外のセセニョンを奪い所に設定したいが、そうなると下りて起点になろうとするソンを同時にマークしにくくなる点で、試合の序盤にはホワイトに対してソンとセセニョンの2択を作る形で突破を狙うシーンもあった。

しかし、前からの守備では最初はホワイトがソンにマークに付き、セセニョンにパスが行く時はボールの移動中にホワイトがセセニョンへスライド、それに合わせて残りの4バックも右サイドにスライドし、サリバがソンを見る強気な守備でスパーズの攻撃を封じることに成功した。

アーセナルの撤退守備

前からの守備は4-1-2-3で捕まえに行くアーセナルだが、撤退守備の際には高い位置を取るセセニョンをサカがマークすることで5-4-1に可変する守備陣形になっていた。

また、ホワイトがマークしているソンが降りてボールを受けようとすることも多くサカよりホワイトの方が前にいる瞬間もあった。

スパーズの攻撃は前線の選手でスペースのある時に一気に崩し切りたいため、5バックで引いて守られると苦しくなる。

特に、前半はケインがCB2人にしっかり抑えられて代わりに本来使われる側のソンが起点になろうと下りていくがソンの代わりに飛び出す選手もいなかったことで攻撃のアイディアが欠けていた印象だ。

逆に、後半の頭の時間帯はアーセナルの守備が少し間延びしたことも影響してケインが起点になれるシーンが増加、そしてケインを起点にした攻撃はアーセナルのゴールを脅かすものになっていた

スパーズはケインをライン間で起点にしやすい布陣を模索しないと今後も取りこぼす試合が増えるだろう。

そして、今シーズンのソンの不調の原因もおそらくこれで、ケインを起点にした崩しの減少がそのままソンの得点数の減少に直結しているのだろう。

見逃すことのできないエンケティアの貢献

ボール保持

アーセナルのビルドアップはスパーズの5-2-3の守備に対して常に2つ以上の選択肢を持ってプレーできることでスパーズのプレスがはまり切らない構図を作っていた。

3トップの外でSBが起点を作り、間をそれぞれトーマスとジャカかエンケティアが降りてくることでCBからのパスコースを確保できる。

そして、スパーズの3バックの前でエンケティアが起点になってレイオフで前向きの選手に落とせたのも大きい。

ここで奪われるとライン間への侵入の選択肢が限られていたのでエンケティアの活躍は大きい。

それから、アーセナルのビルドアップの安定感は縦パスを入れた後にレイオフを挟んでそこから縦パスを狙うことで相手の矢印の方向を一定にさせないことで常に先手を取っているからだ。

その観点でもブロックの中で縦パスを受けてジャカやトーマスに落とすか、相手のファールを誘発できるエンケティアの活躍は評価されるべきものだ。

エンケティアのオフザボール

アーセナルの2点目はトーマスが回収したところからサカが運び最後はウーデゴールの強烈な左足のミドルがさく裂した。

ウーデゴールのミドルとボールを回収して下げるのではなく前のサカに出したトーマスも素晴らしかったが、エンケティアの動き出しも見逃せない。

サカが運んだ時にエンケティアがスパーズのDFラインの背後に走り出すことでラインが下がり、ウーデゴールがシュートを打つための時間とスペースを生み出すことに成功した。

そして、ただ裏に走るだけでなくダイア―の死角を突くように膨らんで抜け出すことができるのが今のエンケティアの良さだ。

この前のFA杯でのゴールシーンもそうだが、エンケティア死角を突くオフザボールを徹底しているのが好印象だ。

迅速な守備固めへの移行

守備固め

スパーズが71分にドハティを下げてリシャルリソンを投入しWBにクルゼフスキを下げ、76分にはセセニョンからペリシッチに代えて攻勢を強めてサールからビスマに代えることで後ろのカバーを質で担保しようとしてきた。

それに対してアーセナルは79分にマルティネッリをティアニーに代えて守備強度を上げてなおかつ突破力も残し、86分には1対1の守備とクロス対応に不安のあるジンチェンコを下げて冨安を投入、盤石の守備固めで守りを固めて逃げ切ることに成功した。

おわりに

13/14シーズン以来のノースロンドン・ダービーシーズンダブルを達成しウーデゴールはヴィエラ以来のスパーズホームのノースロンドン・ダービーでゴールを決めたアーセナルのキャプテンとなった。

前日にシティがマンチェスター・ダービーで敗れたことで現時点でのアーセナルとシティの勝ち点差は「8」となった。

しかし、まだ18試合消化ということで優勝に向けては予断を許さない状況で「試合から試合へ」向かうべきだろう。

アーセナルの試合を見るなら、こちらのブログも参考にしてください。

アーセナルの試合をスマホで無料で見る方法!

kakuyasuphone-news.com/premier-league/

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