【マッチレビュー】マンチェスター・シティ対アーセナル~ペップの秘策~

2020年10月21日

 みなさんこんにちは。代表ウィークが終わり2週間ぶりのアーセナルの試合ですね。相手はリーグ戦ここ2試合勝ち無しと低空飛行なシティですが、3戦勝ち無しは避けたいでしょうし、アーセナルには昨シーズンFA杯準決勝で敗れているため気持ちの入り方も違ってくるでしょう。

 逆にアーセナルとしては直前のゲームでエバートンがリバプールと引き分けて首位を維持した形になり、ここで勝利すれば2位を確保できるのでぜひとも勝ち点3が欲しいところです。(ハメスのサイドチェンジの正確さとDCLのヘッドすごかったな…)

マンチェスター・シティ1-0アーセナル

スタメン

 アーセナルは前節から2人入れ替えてきました。本来なら3人入れ替えのはずだったのですが、試合前の負傷でホールディングが急遽欠場したことによりダビドルイスが急遽右CBとして前節に続き出場しました。

また、前節はエルネニーでしたが今節はジャカが出場しています。サプライズはウィリアンの0トップ起用でしょうかね。

 対するシティは4人入れ替えてきましたね。

デブライネは事前の報道通り負傷で欠場、ラポルトも軽い負傷のようで欠場となりました。

デブライネが欠場した一方でアグエロ端れっと復帰してますね。それから左SBはメンディから今夏ボーンマスから獲得したアケに変更してきました。

前半-1 ペップの秘策を徹底分析

 シティは初期配置を守備時の配置と仮定するならウォーカーが右CBの4-4-2ととらえることができます。

そこからボール保持時は右SBのカンセロが中に絞り偽SBのように振舞い、ウォーカーとアケは両サイドの大外まで開きます

そうすると選手間の距離が遠すぎるので左CBの位置に中盤からロドリかベルナルドシウバが下りてきて4バック化します。

 降りて行ってボールを引き出してからの役割はそれぞれ違くて、ロドリはパスで散らすのに対してベルナルドシウバは自分で持ち上がっていくシーンが目立ちました。

 高い位置に目を向けると右はマフレズ、左はフォーデンが幅取り役をやっていて、スターリングとアグエロは結構自由に動いていた感じでした。

 次はシティのこの複雑怪奇なビルドアップでアーセナルの守備に何が起きたのか見ていきましょう。

 普段ならCBからSBへのコースを切りながらCBへプレスをかけるコースカットプレスをするのですがこの試合ではシティの攻撃時両SBにあたるウォーカーとアケはアーセナルの両WGがパスコースを抑えられないように低くてワイドな位置取りを意識していたため、ここが機能しません。

 ウィリアンはロドリとベルナルドシウバの最終ラインに降りなかった方の選手へのパスコースをケアするような位置取りでCBを監視する普段はラカゼットがやっている役割を任されていました。

 そのため、シティの4バックに対して単純に3人でプレスをかけることになる上に1人で2人を抑えたりできないためシンプルに数的不利です。

2CBの片方がパスが上手くなくてその選手に持たせるとかの作戦ならいいですが今回は誰を浮かせてもそこからボールが出せるためその作戦は使えません。

 そこでこの試合ではジャカが3トップに加わって前プレスに参加していました。

普段も前プレスには加わるのですが、普段は降りていく中盤についていく役割でしたが、今回は最終ラインにプレスをかけに行くため背後のスペースも空いてしまい、そこをセバージョス1人でカバーしなければいけなくなり、これはかなり危険です。

 WBがSBを見てWGは中に絞ればボランチが上がらなくても済むと思うかもしれませんが、サカは中に絞るカンセロをフリーにするわけにもいかず中に絞らざるを得なかったと思います。

 シティのこのビルドアップはアーセナルの5-2-3の前プレスを回避するためにペップが仕込んでいた秘策でしょう。

シティは守備時はウォーカーとディアスが中に絞りカンセロが右SBに戻り図のような4-2-4(4-4-2)を形成しました。

2トップはボランチへのパスコースを抑え、守備時の両SHはSBが前にいる時は監視、自身の背後にいる時はCBからのコースを抑える守り方をしていました。

前半-2 アーセナルの機能していた形

 この図は24分のアーセナルのファーストシュートのシーンですが、このシーンはセバージョスがクロースロールで左に降りて3バック化した所から今度はジャカが下りてきてそこからのサイドチェンジをティアニーに通してその落としをダイレクトでサカに通したシーンでここからサカのドリブルで崩して言ってシュートまで持っていけました。

このシーン以外でもビルドアップが上手くいっているシーンは基本的にジャカかセバージョスがダウンスリーで降りてきた時でした。

 これはシンプルな話で2CBから前にいるボランチと両SBへの4本のパスコースは4-2-4のプレスでシンプルにコースが消されてしまいますが、3バックからのパスコースならそのままの形でパスコースをすべては塞ぎきれません。

前半-3 懸念のスペースを使われて

 先制点のシーンはまさに前プレスの背後を使われた形でした。スターリング、アグエロが立て続けにアーセナルの前プレスの背後のスペースまで下りてきて縦パスを受けて戻しを繰り返しており、その時にCBもついていっては戻ってでした。

そして3本目をマフレズにつけてマフレズは少し貯めてからアグエロにつなぎました。

この時アグエロのポストプレーについていって戻り切れていなかったスペースをセバージョスが埋めておりジャカは前プレスから戻る途中で最終ラインと前プレス組の間のスペースがぽっかり空いていました

そこを見逃さず走り込むアグエロとパスを出すマフレズで、セバージョスはアグエロにプレッシャーをかけますが完全に後追いでしたし、よりスペースのあった左に流れるアグエロを止めるすべがなく外から走り込むフォーデンを使い、最後はフォーデンのシュートのこぼれ球をスターリングが詰めて先制点でした。

 前プレスによって空いてくるスペースをただ使うのではなくその前からCBを動かすことでさらに確実に崩したシティの先制点でした。

後半-1 オーバメヤン封じ

 この試合、決してチャンスがなかったわけではありませんでした。ですが、チーム1のフィニッシャーを封じられたのは痛かったです。

直近2回の対戦ではオーバメヤンは対面のシティのCBのエリックガルシアを再三苦しめてきました。そこで今回はここにウォーカーをぶつけてきました。

 オーバメヤン相手に90分当たり負けず走り負けずでやれるDFはプレミア広しといえどそうはいません。さらに、オーバメヤンがクロスに合わせる時はディアスと挟んで対応したりと周りもうまく使っていました。

オーバの裏を狙うパスが伸びすぎたものが多かった印象でしたがマッチアップするのがウォーカーだからこそぎりぎりのパスを狙った結果なのではと思います。

後半-2 アルテタの課題

 これまでもたまに言われてきましたが、アルテタの課題としてはやはり追いかける展開での交代策です。

 この試合ではラカゼット、エンケティア、トーマスを投入しました。

ラカゼットは良いですが、残りの2人はもう少し早く投入できなかったのかなと思いました。

あとは、ベンチ入りメンバーの偏りも気になりました。

 サイドアタッカーをベンチにもう1人用意したりしていればもう少し交代策に幅ができたのかなと思いますが、ネルソンがこの日はU-23の試合に出場していたので仕方ないと言えば仕方ないのですが…

 個人的にはペペ→ナイルズでサカを右WGに移す交代策を見たかったなと思いました。

一見守備的な後退に見えますが、サカの右WGは結構機能しますし、左のトライアングルをある程度維持したまま右を活性化させようとするなら一番効果的な人材はサカなんじゃないかと思ったのでこうしました。

試合雑感

 結果としては敗戦でしたが、試合内容は向上していますし、エデルソンのスーパーセーブ2本のうちどっちかでも決まっていれば違った結果になっていたかもしれません。

スポーツにたらればは厳禁ですがそれだけ紙一重だったということです。ただそんな中でも課題はありました。ですが、アルテタは正しくトライアンドエラーができる監督ですので同じ轍を二度踏むようなことはないでしょう。

まとめ

・ペップの秘策が的中

対アーセナルに仕込んできたと言わんばかりの策が見事にはまったのは認めざるを得ませんでした。

・やはり後ろは3枚でビルドアップする方が良い攻めができる

2CBでビルドアップをするよりも3人で組み立てたほうが前線の人数が減ってもより効果的なビルドアップができるというのを痛感した試合でした。

・アルテタの課題は追いかける時の交代策

追いかける時はもう少し大胆にカードを切ることも必要になってきます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

スパスィーバ

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