【マッチレビュー】フラム対アーセナル「不安要素へのアンサー」

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フラム0-3アーセナル

両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

フラムは前節ブレントフォード戦2-3のの打ち合いに敗れたところからスタメン2人を変更してきた。

前節は今季好調の左WGではなく右WGでスタメン出場だったウィリアンはこの試合、怪我などでは無いがベンチ外となっており、代わりにボビー・リードが右WGのスタメン出場を果たしている。

また、セドリックローン規定により出場できないためベンチ外となっている。

アーセナルは前節ボーンマス戦を後半AT弾で3-2の劇的勝利を飾ったところからスタメン2人を変更してきた。

前節はプレータイムの管理を理由にベンチスタートになったジャカとホワイトがスタメン復帰、この2人はミッドウィーク開催のELラウンド16スポルティング戦1st legからの継続スタメンだ。

また、ボーンマス戦前半に鼠径部の違和感で交代したトロサールが復帰、W杯の負傷でひざの手術を行ったジェズスもベンチ入りを果たしている。

ジャカの気の利かせ方がもたらす効果

アーセナルのビルドアップ

フラムは撤退せず守備時はアンドレアス・ペレイラが1列上がる4-4-2で前からのプレッシングをかけてきた。

それに対してアーセナルジンチェンコが中に入りホワイトが3バックの右になる3-2-5に固定して4-4-2に対してズレを作ってサイドから崩しにかかる。

また、2トップがトーマスを抑えながらCBにプレスに行く時にトーマスがパスコースを作り直して中央からの前進も可能にしていた。

この試合のジャカは特に際立ったプレーを見せていた。

オフサイドで取り消しになった幻の先制ゴールの起点になったスルーパスやエリア手前でのスルーからリターンを受けたシーンなどファイナルサードでのプレーも良かったが、それ以上にビルドアップの際の気の利かせ方が素晴らしかった。

3-2-5のビルドアップでジンチェンコ中央でのプレーに専念、その分フラムが前からプレスをかけた際にガブリエウとマルティネッリのパスコースが繋がらなくなるような場面ではジャカが外に流れて経由地点になってくれることでフラムのプレス回避をよりスムーズにしていた。

ジャカが適時、外のパスコースを作ってくれることでジンチェンコは内外の判断が不要になり中央の狭いエリアでオンザボールのスキルを出しつつ、ジンチェンコがあまり得意でない状況に応じたポジショニングを求められない配置になることでより一層ジンチェンコが輝いて見えた。

潔さも必要

アーセナルの撤退守備

フラムのビルドアップは4-4-2からルキッチがアンカー気味の立ち位置を取りハリソン・リードとアンドレアス・ペレイラがIHになる4-3-3でのビルドアップになるがSBが低い位置に張ったままの4-3-3になっていた。

アーセナルは前からのプレスでトロサールがサイドを限定してウーデゴールがルキッチを抑えつつCBまでプレッシャーをかける時は後ろからの押し上げが連動して外に追い出し、SBにWGがついてここでインターセプトできればここからショートカウンター、ダメでも袋小路のWGに出させてSBが回収するかアバウトなボールを蹴らせてミトロヴィッチとサリバorガブリエウの競り合いで回収する見慣れた形を採用した。

その一方で、撤退守備の際はWGの突破や高い位置を取るSBからのクロスをミトロヴィッチが受ける形で崩したいフラムに対してアーセナルはサカとマルティネッリがそれぞれ高い位置を取るロビンソンとテテにマンマークでつき、撤退時は6-2-2の配置になっていた。

以前のアーセナルの撤退守備時の欠点はボランチが最終ラインに吸収されることでバイタルエリアが手薄になることだったが、この形ならバイタルエリアはジャカとトーマスが抑えているため陣形が押し込まれていても好き放題やられる形にはならなくなっている。

試合のコントロールの上達

CKで先制に成功した直後に自陣でフラムの前プレスを引き付けてかいくぐった所からのトロサールのクロスにマルティネッリが合わせて追加点、その後はフラムの時間帯が続いたが前半ATにトーマスがフラムのスローインをインターセプトしたところからカウンターで最後はトロサールのクロスを受けたウーデゴールが冷静に決めて3対0として試合を決定づけた。

後半もアーセナルがボールを保持するが、無理なパスは選択せず、相手を引き付けて振り直し手を繰り返してチャンスと見たらゴールに迫るシーンもありつつ、撤退守備の際は潔く撤退し試合をトーンダウンさせた。

その後、速い時間帯から続々と前線の3人と両SBをベンチに下げて疲労の軽減にも成功した。

おわりに

控え目に言って完勝と言える内容だ。

中2日で判断のクオリティに不安要素を抱えるホワイトだったが、3-2-5にある程度固定化したビルドアップにすることで判断の負荷をかけずにプレーさせたことで安定したパフォーマンスを披露、逆サイドのジンチェンコについてもジャカがサポートすることでプレーエリアをある程度限定してポジショニングのミスが減った。

これまで課題だった交代の遅さもこの試合では早々に大勢が決したことで早めに動けたり、今まで積まれていた課題に対してのアンサーを一挙に提示する試合となった。

そして、ジェズスも復帰を果たし、さっそく高クオリティのプレーを見せてくれたのもこれからの優勝戦線に向けて間違いなくプラスに働くだろう。

それではまた次回。

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