【マッチレビュー】カタールW杯ラウンド16日本対クロアチア「開きかけた夢の扉」

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日本1-1クロアチア

1-PK-3   

両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

日本はスペイン戦の5-4-1を継続、累積イエローで出場停止の板倉に代わって怪我明けの冨安が今大会初スタメンを飾っている。

クロアチアはほとんどメンバー固定で今大会を戦ってきた中で、コロナで出場できなくなったソサに代わってバリシッチが今大会初出場となった。

拮抗した前半

日本の守備の時間

前半は拮抗した試合展開でスペイン戦やドイツ戦とは違いサンドバック状態とはならなかった。

戦前から注目されていたクロアチアが世界に誇る中盤3枚+左CBグヴァルディオルへの対応だが、IHのモドリッチ、コヴァチッチへの対応は評価できるものだった。

日本5-2-3の守備ブロックをミドルゾーンで形成、モドリッチとコヴァチッチに対しては守田と遠藤がマンマーク気味にスタート、ボランチが前に出ると逆サイドのボランチが2IHの中間までスライドして対応するかボランチと入れ替わるようにWGの鎌田や堂安が下がってマークに付くことで対応していた。

この試合のモドリッチがベストコンディションではなかったことを差し引いてもこのやり方は機能していたように思える。

その一方でグヴァルディオルとブロゾビッチに対する対応では苦戦を強いられていた。

日本の5-2-3とクロアチアの4-1-2-3はかみ合わせ上WGがSBの監視をするためCFの前田大然は2CB+ブロゾビッチの3人を見ることになる。

時折堂安や鎌田がCBにプレスに行くことはあってもCB間のパスコースとCBとアンカーのパスコースの2つが存在しており前田は主にアンカーのブロゾビッチを抑えることに重きを置いていたことで2CBは常に余裕を持ってプレーしていた印象だ。

結果、前半はグヴァルディオルの持ち上がりを起点にしたクロアチアのチャンスがいくつかあった。

しかし、前田がCBにプレスをかけに行くと今度はブロゾビッチがパスコースを引き直して前田のプレスを回避してCBからのパスを引き取り起点になれるため、前田は終始悩まされながらの守備になっただろう。

日本の攻撃の時間

日本は5-2-3からボール保持時はそのままWBが上がることで3-2-5に移行、守田、遠藤のダブルボランチがクロアチアのIH2人を食いつかせられる位置に立ちつつ3バックで1トップの両脇を運ぶこともできるかみ合わせとしてはこれ以上ない配置になった。

その中でも守田が起点になることで右へのサイドチェンジや守田がモドリッチを引き付けることで鎌田が受けやすい配置になっていた。

伊藤純也のSBとの1対1で明らかに質的優位を確保して流れの中からチャンスを作っており、得点の匂いも流れの中で感じさせていた。

勝機を手放した後半の采配

リードして折り返したことでHT明けの選手交代は無しで後半をスタートさせた日本。

後半の入りは決して悪くなかったが、その中でもクロアチアも日本の5-4-1に対して崩し切らなくても大外からのクロスやそのこぼれからのミドルシュートを狙う形でゴールを狙ってくる。

55分に幅を取ったユラノビッチからの戻しを受けたロヴレンのアーリークロスにペリシッチが合わせて同点ゴールを決める。

シンプルなクロスからのチャンスを狙ってくることは日本も想定していたが、この位置から狙ってくるのは想定外だったからかロヴレンへのプレッシャーが遅れてしまった。

ペリシッチのマークに付いていた伊東も完璧にマークを外されてたわけではないが僅かにマイナス気味に移動しながらの距離のあるヘディングをペリシッチが決めたスーパーゴールでゴール期待値が0.03だったことからもこのゴールの難易度は伝わるだろう。

後半の日本の攻撃

64分に三笘と浅野を投入、狙いは明確だったがそれに対してクロアチアはクラマリッチを下げてパシャリッチを投入、三笘の突破への対応策を取ってきた。

三笘に対してクロアチアは2対1の対応をを徹底してくる。

一方、日本はその後鎌田を下げて酒井宏樹を投入伊東純也を左WGに移してしまったことで前半右サイドの1対1で保持していた質的優位を放棄する形になり、左の三笘からしか突破を狙えない配置になってしまった。

仮に、右に伊東を残していれば三笘で引き付けて守田を経由して右サイドに展開して突破からのクロスなどの可能性もあっただけに残念だ。

後半の日本の守備

後半に入るとクロアチアはモドリッチが降りてきてパスを受ける回数が増加右はモドリッチ、左はグヴァルディオルから質の高いロングボールが供給されるようになると日本の守備ブロックはラインを上げにくくなり、その中で浅野は前に出るとブロゾビッチを経由されるためにチーム全体として日本は前半より押し込まれているという印象を受けた。

結果として失点シーンのような局面の他に押し込まれてミドルシュートを狙われたり、クロスを放り込まれる頻度が増加した。

クロアチアは前後半どちらもボール保持率は58%だが、シュート本数、CKはどちらも後半の方が多くなっている。

おわりに

87分に堂安に代えて南野を投入し伊東を右に戻すも、この時点で披露もたまっており延長は大分足が止まっている中での奮闘だった。

それだけに伊東が動ける時間帯に良さを発揮しきれなかったのがいささか悔やまれる。

そうして両チーム奮闘の末延長の30分間で得点は生まれずPK戦に突入、PK戦はリヴァコヴィッチが3本止めてクロアチアが勝利した。

日本のPKキッカーは立候補制だったようで、この重圧の中でPKキッカーに名乗りを上げた選手には敬意を表したい

そして、今大会攻守に走り回った選手たちは称賛されるべきだ。

その一方で、勝ちを逃した采配やとどめを刺されかねない状況をそのままにしたことについては検証が必要だし、それを踏まえて後任の監督は厳正に選んで欲しい。

そして、冨安はリフレッシュしてリーグ戦での活躍を期待している。

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