【マッチレビュー】エヴァートン対アーセナル「青いバーンリー」

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エヴァートン0-1アーセナル

両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

エヴァートンは1月22日に行われたリーグ戦前節ウェストハム戦0-2で敗れたことでランパードを解任、新監督にはショーン・ダイシを招聘した。

その時からスタメンは2人しか変更されていないがシステムが3-4-2-1から4-1-4-1に変更してきた。

また、バーンリー時代にダイシの下で長年プレーしたタ―コウスキとマクニールはそれぞれスタメンに名を連ねている。

アーセナルは1月23日に行われたリーグ戦前節ユナイテッド戦で逆転勝利を収めた所からのスタメン変更は0人、1月28日に行われたFA杯シティ戦はターンオーバーを行い、そこからのスタメン変更は6人となっており、この試合含めた3試合で連続スタメンなのはガブリエウ、トーマス、サカ、エンケティアのみである。

また、トーマスはFA杯で肋骨を痛めてHTに交代したが無事にスタメン出場となっている。

とにかく強度のエヴァートン

エヴァートンの守備強度

解任ブースト×強度の高い守備に定評のあるダイシ×降格の危機で尻に火のついた選手たちによるブーストでエヴァートンは試合開始から試合終了まで強度の高い守備を維持し続けた。

アーセナルのボール保持に対して敵陣ではDCLが中央を抑えながら、相手を追い回す役割はオナナとドゥクレがそれぞれ自分のサイドにボールがある時はプレッシャーをかけてミスを誘発してカウンターに繋げていた

アーセナルはジンチェンコが中に入ることでトーマスもそれに合わせてスライドして3-2-5のような構図になり1トップ2IHのエヴァートンは内から外に追い出す守備の構図になってガブリエウとホワイトが一番時間的猶予のあるポジションにいたが、今日はここから脅威になるボールがあまり出せなかった印象だ。

しかし、エヴァートンもアーセナルを前からはめ潰せるだけの前プレスは構築できず、アーセナルに自陣への侵入を許す機会も多かったが、むしろここからがこの日のエヴァートンの真骨頂でもあった。

撤退守備時は4-5-1のブロックを形成アーセナルの両WGに対してエヴァートンはSBとWGによるツーマンセルによる対応を徹底していた。

ハーフスペースに侵入する選手に対してはIHが対応できる4-5-1のブロック守備は今のアーセナルのサッカーに対して相性がいいのだろう。

そして、アーセナルがエリア内に侵入しても圧倒的な帰陣の速さでエリア内を青いユニフォームで埋め尽くして文字通り壁となってアーセナルのシュートを阻んだ。

エヴァートンのクロス攻撃

試合開始時はイウォビが左WGでマクニールが右WGでスタートしたが、途中からはサイドを入れ替えてマクニールはバーンリー時代と同様の左サイドでプレー、攻撃時のエヴァートンの選択はシンプルかつ強力で大外からファーを狙って速さよりも高さで勝負できる弾道を重視したクロスを放り込み、CFのDCLに加えてIHで高さのあるドゥクレとオナナがそれぞれ逆サイドからのクロスに飛び込む攻撃でアーセナルのゴールに迫った。

さらにそこからのCKも高さで押し込みにかかり、60分にタ―コウスキ―がCKにヘッドで合わせて先制に成功、結果としてこのゴールが決勝ゴールとなった。

ワンタッチの重要性

守備の狙いどころ

後半に入るとトーマスが最終ラインに降りて4バック化する形になることが増えて、それに合わせてウーデゴールとジンチェンコがボールを持つ時間も増えた。

この2人は足元のスキルがありキープもできるが、この2人のところで攻撃がトーンダウンしてしまう嫌いがあった。

アーセナルが前半に良い形でエリア内まで侵入出来たシーンはカウンターの流れでワンタッチツータッチのパス交換の連続で自陣からファイナルサードまで一気に前進してエヴァートンの帰陣よりも速くボールを進めたシーンで、チャンスを作るためにはスムーズな前進が求められていた。

そこでアルテタは59分トーマス、マルティネッリに代えてジョルジーニョとトロサールを投入、77分ウーデゴールに代えてビエイラを投入した。

60分に先制を許してしまいそこからエヴァートンが息を吹き返したことで完璧にプラン通りとは行かず得点を奪えないまま試合終了となったがアルテタの意図は見ることができた。

ジョルジーニョとビエイラ投入の狙い

ジョルジーニョが入ったことでCBからのパスを引き出してパスで左右に展開したり縦パスを狙う形を作れていたが、惜しかったのはサイドでジョルジーニョがパスコースを作り直してボールを受けられるときにチーム全体が急いで前へ前へなってしまい、ジョルジーニョを活かし切れなかったことだろう。

ヴィエイラは自分でキープするウーデゴールと違い、投入直後から縦パスをレイオフで落として前向きの選手に預けて自分は動き直す形がかなり有効的だった。

ヴィエイラのワンタッチが絡むことでヴィエイラにエヴァートンが食いつき味方にスペースが提供され、スムーズに前進できていた印象だ。

おわりに

トロサールとジョルジーニョは問題なくフィットできる感じなこととビエイラの動きが良かったのはポジティブな材料だった。

とはいえ、優勝に向けて手痛い取りこぼしとなり、グディソン・パークでは5試合未勝利という結果になったのもまた事実だ。

今節はシティがスパーズと対戦する。

昨シーズンは余計なシーズンダブルをシティ相手に達成したスパーズだが、今シーズンは2点先行しながら逆転負けを食らっているので、ここは意地を見せてシティの勝ち点を削ってほしいものだ。

現時点でアーセナルもシティも20試合消化でアーセナルは勝ち点5差の首位ということでシティ相手に1勝は必須という状況だ。

この悪い流れを引きずらずに次節のブレントフォード戦を勝利して延期分のシティ戦に向かいたい。

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