【マッチレビュー】ブレントフォードvsアーセナル「名実ともに完勝」

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両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

ブレントフォードは昨シーズンは昇格1年目の開幕戦でアーセナルを破る大金星を挙げ、その後もGKのラヤの離脱期間は成績を落とすも最終的に13位でフィニッシュし、今シーズンは昨シーズンまでの5-3-2に加えてBIG6以外を相手にする時は4-3-3を採用しより攻撃的に出る采配を見せている。

トニーのハットトリックを含む5-2で大勝を収めた6節リーズ戦からは2人のスタメンを変更

システムも4-3-3から4-0勝利を収めた2節マン・ユナイテッド戦以来の5-3-2に変更してきた。

対する首位を走るアーセナルは今シーズン初黒星を喫した6節マン・ユナイテッド戦から3人のスタメンを変更

トーマスが復帰した一方でウーデゴールが直前で離脱、ジンチェンコも再離脱となった。

また、けが人続出の影響でベンチにはユース組がずらりと並び、その中でも目を引くのは15歳でベンチ入りを果たしたヌワネリだろう。

世界最高クラスのアンカーの偉大さ

ビルドアップ時のトーマスの動き

リーグ戦3試合ぶりのスタメンとなったトーマスは攻守両面でどれだけ欠かせない存在かを知らしめた。

ビルドアップ面ではトーマスが常にCBから自分が前向きで受けられるパスコースを確保することで、CBが常にパスコースを外のSBと内のトーマスの2つを確保した状態でプレーできるためリスクを抑えられるほか、トーマスが常に相手の2トップの間でボールサイドのFWの視野の外で受けられるため、トーマスがパスを受けて前を向くとそれだけでFWの列を越えることになり、プレス回避の難易度が下がる。

また、SBを経由する時はSBからのパスを受けられるように2トップの間からFW-MF間まで位置を上げることでSBからのパスを受ける時にインターセプトされにくくなるほか、ライン間の選手からのレイオフを受ける場合でも少し高い位置に移動しているためその後の展開がよりスムーズになる。

そして、トーマス自身のプレス耐性が高いため、複数人で奪いに来ても自力でプレスをかわして前進できる。

相手がトーマスを警戒してより中央を閉じる立ち位置になるとホワイトとティアニーが起点になりやすくなるほかCBから大外へのパスも通しやすくなり、チーム全体のプレー難易度が下がることになる。

このように、トーマスがいるとトーマスが起点として機能する以外にも味方が起点になりやすくなるという面でも欠かせない存在だと言えるだろう。

守備時のトーマスは前プレスでパスコースを制限して苦し紛れに出したパスを刈り取る役割、前プレスが剥がされた時にはその後ろのスペースをカバーする役割がある他、チームがボールロストをした後、2ndボールを拾って2次攻撃3次攻撃につなげる役割もあり、この点においてもトーマスは群を抜いている。

トーマスがいると1度ボールロストしてもすぐに回収して再びアーセナルのポゼッションにつなげられる

トーマスはこの試合、リカバリー数7回を記録し、そのうち4回は敵陣で記録している。

トーマスがいるとポゼッションが安定するのはボール保持時のポジショニング以外にも敵陣でのボールリカバリー力が高いからチームがボールロストして相手のターンになってもすぐに自分のターンに取り戻せるからというのもあるだろう。

一応、対比として提示するとロコンガはユナイテッド戦で6回(敵陣は1回)、ヴィラ戦で4回(敵陣は0回)。

エルネニーはフラム戦で8回(敵陣は2回)ということで、リカバリー数自体はトーマスと大差ないが、回収できる位置が後ろになる文敵陣に押し込んでから保持を安定させるには至らなかったと考えられる。

押し込んだ相手の崩し方

2点目のゴール

5バックで引いて守る相手に対しての崩しとして大外から押し込んでバックパスからアーリークロスでDF側に視野の切り替えの連続を強要する形はシティやリヴァプールも得意とする形でアーセナルも昨シーズンからサカが押し込んで冨安、セドリックのクロスで狙う形も作ってきた。

それがこの試合では左サイドで成功させた形になった。

ティアニーがジャカからのパスを受けてすぐに戻すのではなく少しドリブルしたことで注意がこちらに向き、それからジャカに戻したことでDFはボールを追うために視野の切り替えを余儀なくされる。

この時、DFは背中側に回ろうとする自分のマークの担当の選手とボールを同一視野に捉えることが難しくなり、結果としてヤンソンはボールを視野に入れた結果ジェズスのマークが軽くなり背後に回ったジェズスがジャカのクロスに合わせることに成功した。

押し込んでいるため精度が要求されるがジャカもジェズスもそれに応えてくれた形になる。

かみ合わせと前からのプレス

アーセナルの前プレス

ブレントフォードは5-3-2からWBが幅取り役になりビルドアップは3バック+アンカーのダイヤモンドが中心でIHがサポートに入る形になる。

アーセナルはそれに対して前からの守備は4-2-1-3のような形で3バックに3トップをぶつける形で両WGはWBでは無くIHへのコースを切りながら内から外に押し出すようにプレスをかけ、大外のWBに対してはSBがプレスに出る形を採用。

アンカーのヤネルトにはヴィエイラがマークにつくことでブレントフォードは後ろからのビルドアップの逃げ道がない状態に追い込まれた。

元から後ろからロングフィードを蹴って2トップに当てて回収する形を持っていたため、前に出るSBの裏に走り込む2トップへのフィードを狙うことも多かったが、アーセナルの2CBも競り合いに強い上、こぼれ球もジャカ、トーマスのWボランチが回収できるため、ブレントフォードはこの試合かなり前進に苦労していた印象だ。

ブレントフォードの前プレス

対するアーセナルはいつも通りの2-3-5ビルドアップでこの試合はマルティネッリが内側に入りティアニーが幅を取ることもそれなりに多く図のティアニーの位置はジャカになることもあった。

ブレントフォードは5-3-2で守るが引きこもるだけでなく前から奪いに来るシーンもあったがなかなか機能しなかった。

2-3-5ビルドアップに対して5-3-2の守備ということでかみ合わせは良いように見えるが、トーマスの存在によって2トップの守備が機能不全に陥りその後のプレスがすべて後手に回ったためだろう。

また、トーマス以外にもホワイトも相手FWがサリバにプレスをかける際には外側に逃げ道を作るためにスピーディに下りていくことでプレスを回避しつつ、ブレントフォードのIHのイェンセンが到達する前に前向きにボールを持てていた

CBからの逃げ道を作るために降りる偽SBとアンカーのトーマスの位置ブレントフォードの3センターがプレスに行くには少し距離があったことも後手に回った理由の1つだ。

途中出場の冨安もこの位置でちゃんと前向きに受けるのが得意だ。

そして、前向きで受けた偽SBの2人から大外のWGに繋ぎ、仕掛けるのがアーセナルの崩しの定石で、WBもプレスに来るが、内側の選手に繋いで崩しに行くこともできるほか後ろで逃げ道も確保されているため無理に前を向かず戻すこともできる。

また、この試合でプレミア初スタメンを飾ったトップ下のヴィエイラは右のハーフスペースでパスを受ける役割だったが、「足元が上手いだけ」の選手にありがちな降りてき過ぎる動きはほとんどなく、ライン間で我慢してホワイトからのパスを受けて無理せずレイオフで戻したり、運んで自分でサイドチェンジもできていたことから今後が楽しみな出来になっていた。

ハイライト解説

サリバのCKはサリバのヘッドもサカのキックも完ぺきでヴィエイラの初ゴールはスーパーだったと言うほかない。

おわりに

代表ウィーク前最後の試合は内容、結果ともに完璧な勝利なのと同時にトーマスの重要性を再確認する試合となった。

そして、この試合15歳でプレミアデビューを飾ったヌワネリはユナイテッドやリヴァプールからの関心も集まっているということで3-0で勝っていて問題なかったので記念にということ以上に引き留めるための意思表明のために出場させたように感じる。

5年後とは言わず、2年後、3年後がすでに楽しみな選手だ。

さて、ここから代表ウィークに突入するが願うのはけが人が出ないことだけだ。

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