【考察】アーセナル×ジンチェンコ「最タッグ結成」

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7月16日にはアーセナルとシティが3000万ポンドの移籍金でクラブ間合意に達し、ここからジンチェンコとの交渉ではサラリーと契約年数がカギになると報じられている。

https://twitter.com/FabrizioRomano/status/1548201264261079040?s=20&t=y5U7eF_JxVe5do4yCT8qDQ

6月にはアーセナルはジャカが移籍した場合のみジンチェンコ獲得に動くと見られていたことやアケののチェルシー行きの噂があったこともありジンチェンコは残留の流れにも見えていたが、7月に入ってアケが一転して残留に転じたことでジンチェンコ退団に傾いたようで、急転直下のクラブ間合意となった。

ここから個人合意に達するに向けてサラリーや契約年数も重要だが、それ以上にアーセナルに加入した際の起用ポジションが鍵になるだろう。

ジンチェンコは中盤でのプレーを望んでおり、アーセナルも当初から中盤の補強として動いている節がある。

その一方でリサンドロ・マルティネスのユナイテッド行きが決定した直後のこの動きを見るとティアニー不在時の左SBとしての起用も頭に入れているのではないだろうか。

そこで、ジンチェンコのプレースタイルの解説とSB、中盤それぞれでの起用法の考察をしていこうと思う。

プレースタイル

ジンチェンコプレースタイル(21/22シーズン)

今シーズンのジンチェンコはシティが右SBウォーカー、左SBカンセロの布陣が多かったこともあり、リーグ戦は15試合で1114分の出場に留まっている。

Smarterscoutによると攻撃数値プレー精度が極めて高い一方で守備は量、質ともに平均以下となっている。

プレースタイルに目を向けると守備では人に行く守備(Disrupt)空間を守る守備(Recover)ともに高く、特にRecoverはリーグ屈指の数値となっている。

空中戦SBとしては平均以上の数値でシュート意欲、エリア内への侵入意欲も高くなっている。

また、ゴールへ向かうパス(クロスやロングフィード)の数値が極めて低くなっているが、それはあくまでも全体のパスに占める割合によるものでシティの偽SBとしてプレーする以上ショートパスによるビルドアップが増加したことが理由だろう。

そのため、数値としては低いが、クロスや押し込んで仕切り直す際のサイドチェンジの質も実際のプレーを見ると高いことが分かる。

デュエルは空中戦、地上戦、保持、非保持どこを見てもSBとしては強い

ジンチェンコのプレースタイル(20/21)

こちらは20/21シーズンのジンチェンコのプレースタイルとなっている。

数値の差はあれど21/22シーズンとある1か所以外は似たような形になっている。

20/21シーズン人に行く守備の意欲が極めて低かったのが21/22シーズンには劇的に改善しており、今シーズンのジンチェンコを見ている時に守備の強度が増したように感じていたが、おそらくこれが要因だろう。

20/21シーズンのCL決勝ではジンチェンコの寄せが緩くなったところを起点に失点したことも記憶に新しいが、シーズン通しても人に行く守備の意識が低かったようだが、21/22シーズンは改善された様子だ。

21/22シーズンスタッツ(SB比較)

ジンチェンコの今シーズンのスタッツでPercentileが大きければ大きいほどリーグ上位ということになっている。

攻撃関連のスタッツ全般、その中でもとりわけチャンスメイク、パスの数値が極めて高くなっている。

シティでプレーしている以以上数字も伸びやすくなるのは納得だが、それを差し引いても群を抜いた数値だ。

ジンチェンコのヒートマップ(21/22)

特徴的なのはタッチライン際でのボールタッチが少ない一方でバイタルエリアでのハーフレーンで積極的にボールに関わりショートパスを多用していることだ。

また、ロングパスも用いている。

シティはWGが幅を取って仕掛けてハーフスペースにはIHが侵入、SBはその後ろからショートパスでの連携や攻撃が詰まった時のサイドチェンジを担っており、それが分かりやすく現れたヒートマップになっているということだろう。

起用法考察

左SB

左SBとしての起用

仮に中盤がメインの補強だとしてもティアニーの稼働率を考えると左SBで起用される試合も一定数あると考えられる。

左SBでのプレーはシティでのプレーがモデルケースになり、いい意味でそのままのプレーを見せてくれるはずだ。

左からの崩しではショートパスでの連携やマルティネッリが仕掛けて相手を押し下げたタイミングでのバックパスを受けてアーリークロスを入れるパターンや左で詰まった時に局面を変えるためのサイドチェンジが狙えるだろう。

守備時は昨シーズンみせた強度なら低い位置での守備も前からのプレスに連動してプレスの終着点としての役割も期待できる。

ティアニーも偽SBの役割を合格点でこなしていたが、ジンチェンコはこの役割においては世界最高レベルと言っても過言ではないでしょう。

カンセロのような派手さはありませんが、その分カンセロみたいなやらかしもしないし、よっぽど偽SBとしてしっかりしていると思う。

IH

左ボランチ起用

役割はジャカがやっている役割をそのままトレースする形になるでしょう。

今のアーセナルは配置や戦術は機能不全を起こしているところは見当たらないので、新加入選手に求めるのは新たな役割というよりはその選手がポジションに入ることで上積みとして何をもたらしてくれるかというところを注目するべきでしょう。

その点ではジンチェンコはライン間でのプレーの引き出しが増えてエリア内への侵入やカットインを仕掛けるマルティネッリの外を回って左足のクロスによるアシストも狙える上に、より中央でのプレーも代表でのプレーも見ている限りできそうだ。

イメージはジャカの動きが軽快になって引き出しが増えたIHという感じでいいだろう。

本人は中盤でのプレーを望んでいて、同じようにSBで中盤でのプレーを望んでいるナイルズと決定的に違うのは中盤でのプレーもトップレベルでできる素質を持っているという点だ。

IHとしてのライン間でのポジショニングも的確で後ろからボールを引き取ることもライン間でのチャンスメイクもできるという現代のIHとしてプレーするための素質も兼ね備えている上に、シティとアーセナルのサッカーも似ているため戦術理解度も高くIHで起用されても活躍してくれるだろう。

おわりに

これでナスリ、クリシーの分はシティからおさがりはもらったのであとはサニャの分も…

と、冗談はさておきジェズス同様にジンチェンコもアルテタとはシティ時代に一緒に仕事をしているという点でも期待できる。

本人も中盤でのプレーを望んでおり、アーセナルも中盤の選手として獲得するという方向性だが、実際はティアニーが不在になるであろうシーズンの3~4割は左SBとしてプレーしてそうな予感がする。

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