アーセナルのNext No.10 roleは誰だ
みなさんおはこんばんにちは。
ようやくマガリャンイス獲得が決まりましたね。
これで最終ラインはかなりアップデートできたんじゃないかと思います。
また、サリバ、マガリャンイスともにカバーリング範囲広い感じですので、4バックを再び導入する可能性は大きいです。
というのも、そもそも3バックを導入した背景にはアーセナルのCB人全体がスピード不足で4バックだとカバーしきれないと判断したからでしょう。
ですから守備時は3バックですが攻撃時は左CBが左SBになり、4バックに可変します。それに、アルテタも4-3-3をやりたいと言っていましたし。
ただ、個人的には4-3-3もいいですがトップ下を置く4-2-3-1を見たいなと思います。
ただの個人的な願望という側面もありますが、トップ下で真価を発揮できると思う選手がいるというのもあります。
もくじ
【エジルの後継者と謳われた神童】エミール・スミス・ロウ
・山あり谷ありな神童の足跡
1人目は言わずと知れたアーセナルのアカデミー育ちで「エジルの後継者」として名高いエミール・スミス・ロウです。
名前が知れ始めたのはサカやウィロックより前でしたが、そこから怪我もあり伸び悩みます。
18/19シーズンの後半はRBライプツィヒにレンタルされますがここでも負傷で出場はほとんどありませんでした。
ですが、そんな中でもライプツィヒは買い取りたいというような話もあったことから評価はされていたようです。
19/20シーズンはアーセナルでスタートしますがなかなか出番が回ってこず、冬にチャンピオンシップ(イングランド2部)ハダースフィールドへ半年間のレンタルに出されます。
そして、ここで覚醒します。
半年で19試合出場(先発出場は13試合)で2ゴール2アシストを記録,1試合ごとのキーパスは1.5本でした。
プレミアとチャンピオンシップの違いがあるので単純比較はできませんがアーセナルで1試合ごとのキーパスが最も多いのはエジルで2.2本、次に多かったぺぺは1.3本でした。
ちなみに、18/19シーズンにダービー・カウンティにレンタルされその後監督のランパードとともに19/20シーズンに飛躍を遂げたメイソン・マウントは35試合出場で8ゴール4アシストを記録、キーパスは1.9本でした。
これだけ見るとマウントの方がすごそうに見えますが、マウントはその前のシーズンはオランダのフィテッセにレンタルされ、そこでもバリバリに活躍していましたし、それを考慮すると、スミス・ロウが見劣りするとはみじんも思いません。
そんなスミス・ロウのプレースタイルですが個人的には「クラシックで現代的な10番」と評したいと思います。
プレー集を見ればわかるとも思いますがエジルのようなファンタスティックな技術や空から降間でピッチを見ているかのようなパスはクラシックな10番的要素、そこにシンプルな推進力とサイドに流れてからのクロスや献身的に守備にも走れる現代的な要素を兼ね備えています。具体的に言うとエジルとデブライネのハイブリットだと考えています。
じゃあなんでそういわないのかって?「クラシックで現代的な10番」の方がかっこいいじゃないですか(笑)
ただ懸念点としては1シーズン通して戦いに抜いたことがないため、プレミアリーグのっ郷土に1シーズン通して耐えきれるかというところは疑問符が付きます。
・クラシックで現代的な10番の起用法
4-2-3-1のトップ下スタートでその位置での司令塔としての働きぶりや推進力を生かしたプレーも期待できますが、一番期待できるのは右に流れてからのぺぺとの連携です。
大外に流れてからの右足のクロスを入れる形はPSMのMKドンズ戦でもこの形で光るものはありました。中央でも十分に高いクオリティを出せると思うのでぺぺとハーフスペースと大外を入れ替えながらの連携というのも見てみたいものです。
また、ぺぺとエジルの同じビジョンが描けていましたが解決できなかった問題もスミス・ロウなら解決できると思っています。
それがこの右の深い位置使えない問題です。
ぺぺもエジルも左利きで右サイドでボールを受けたときは視野を内側に取ります。
そして、2人共逆足でのキック精度が高くないのと好んで使わない傾向があると感じました。
その影響で2人共ライン間で待っていて窮屈そうに感じる場面はいくつかありました。
2人が同じビジョンを描けてるなという印象は持っていましたがどうしても右の深いスペースをだれも使わないとプレーできるスペースが狭くなる印象でした。
バルサで、メッシと右SBセルジロベルトや右IHビダルが相性がいいのはこの右の深い位置を使えるためメッシが使うスペースを用意できるという一因があると思っています。
ぺぺとスミス・ロウなら上記のバルサの組み合わせのようにスペースを提供したり同じビジョンを描いて連携を取れると思います。
【アカデミーの傑作】ブカヨ・サカ
・無限の可能性を秘めた超新星
こちらも我らがアカデミー育ちの超有望株、ブカヨ・サカです。
18/19シーズンはトップチームではプレミアリーグとFA杯1試合の途中出場とELグループステージ2試合(先発1試合)の出場にとどまりましたが19/20シーズンはいきなり特大のインパクトを与え、グーナーの心に己の存在をしっかりと刻み込みました。
そう、ELグループステージ初戦のフランクフルト戦での1ゴール2アシストの活躍です。個人的にはこの結果もですが、あの試合で見せたサカの独特のリズムのドリブルにはとても心惹かれました。
ここから、エメリもリーグ戦でもかなり起用するようになりましたが思うようなインパクトが残せないままエメリが解任されユングベリ暫定監督の下ではマルティネッリがリーグ戦でも活躍していき、少し後塵を拝していた印象です。
しかし、この後ティアニーとコラシナツの左SB2人がそろって負傷離脱したことにより急遽左SBで起用されます。
当初は守備では後手を踏んだりクロス精度がお粗末だったり散々でしたが、ここからメキメキ成長していきます。
クロス精度は日に日に改善し気付けば、サカのクロスはかなり得点の匂いのするものになってましたし、守備も改善の余地はまだまだありましたが成長が見られました。
中断開けは左WBや左IH、右WGをやるなどユーティリティ性を発揮し、文字通り飛躍の年となり背番号も「77」から来季は「7」になりました。
最終的に今季はリーグ戦26試合1G5Aで全コンペティション合わせると38試合4G11Aを記録しました。
ちなみに今季のサカで一番好きなシーンは写真のニューカッスル戦の2人同時抜きのシーンです
・拡がる起用法の中の最適解
サカの起用法に関しては以前にインサイドハーフ案の記事を書きましたのでそちらのほうも是非。
ですが、個人的にはこの案は悪くないですが再開後のサカにはそれ以上の可能性も感じました。
というのも、中断前は右サイドでのプレーがなかったため左サイドでのドリブルとクロス、ポジショニングを生かしてダビドシルバのようになれそうといった感じでしたが、右サイドでもそん色ないプレーを見せたサカにはさらなる可能性を感じています(2回目)。
具体的には「ピッチ上の王様」になれる可能性を秘めています。
スミス・ロウの場合は右サイドでのコンビネーションがメインでしたがサカの場合は右サイドでも存在感を発揮できますが真骨頂は左サイドでの連携からの崩しとクロスでしょう。
右でボール持つときは基本的に内側に視野を取るので右SHには縦にえぐるタイプが欲しいですが、右足も左足とそん色なく使えるのでぺぺと同時起用をしたとしても問題はないでしょう。
ちなみに、サカをWGよりもIHやトップ下で見たい理由の1つにドリブルの質があります。
サカのドリブルは柔らかいタッチと独特のリズムが特徴です。
もちろん、スピードも兼ね備えていますがWGでスペースのある状況で仕掛けるよりも狭いスペースをするする抜けていく方が得意そうな印象を見ていて感じました。
それから、両脚そん色なく使いこなせるという特徴もサイドでも十分生かせますが中央でこそ真価を発揮するのではと思います。
・まとめ
それぞれに合いそうな布陣を最後に考えてみました。
それから、2人共IHもこなせるタイプなのでサカとスミス・ロウをIHに並べた4-3-3(4-1-2-3)も観てみたいなと思いましたが、この記事を執筆してる時点でトレイラのフィオレンティーナ行きがほとんど決まっている感じなのでこの布陣が見れる日はたぶん来ないでしょう。
トーマス・パーティが獲得できればトレイラのところに当てはめてこの布陣は採用できそうですけど。
・あとがき
今回は戦術ブロガーとしてというよりはただのトップ下オタクとしての側面の強い記事でしたがどうでしたか?
やっぱりトップ下には夢があるなと書きながら思っていました(笑)
それと同時にトップ下が絶滅危惧種な理由もわかる気がしました。
やはり、トップ下の存在感がかなり大きくなってしまい、個に左右されすぎるきらいがあります。
また、攻撃面にエネルギーをより割く必要が出てくると守備負担をチームとしても強いることが難しくなりそこが相手のねらい目になる難しさもあるように感じました。
その問題をいかに戦術で可能な限り解消するかトップ下の選手が他の選手と同等の守備貢献をすることで打ち消す必要があります。
今、一番それを体現しているのはバイエルンのミュラーだと思いました(彼はクラシックなトップ下とは少し違いますが)。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
スパシーバ
エジルに見惚れてグーナーになった人。18/19シーズンから戦術ブログを開設してリーグ戦全試合のマッチレビューを投稿している戦術系グーナーです。