【特別企画・第2回】数的優位の形成
みなさんこんにちわ!プレミアリーグの4月30日までの延期が決定してしまいましたね。そんな退屈な週末をいかがお過ごしでしょうか。そして、前回更新の
【特別企画・第1回】戦術ってどうして必要?
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は想像を絶する伸びなささでいささか心が折れそうになりましたが、やめませんよ!というわけで、第2回「数的優位の形成」
この特別企画は連載形式ですので、第1回から読んでくれるとうれしいですが、単体で見ても面白いものに仕上がってる(はず)ですので、どうぞ楽しんでいってください。
もくじ
・本編
ーでは、今回のメインは”数的優位”ですが、なぜですか?-
例えば、ビルドアップの場面でこちらの最終ラインからのビルドアップと相手の前プレスの人数が同じより、配置のズレを作り、こちらが1人多い状態を作りだしたほうが、ビルドアップに再現性が生まれます。例外はありますが、数は力なりとなる場面が多いのがサッカーだからです。
ー具体例とかありますか?-
あります。せっかくこのブログはアーセナルの試合を今シーズンほとんどマッチレビューなどでお届けしてきましたし、私自身もグーナーですのでアーセナルを例に挙げていきましょう。
例えば、上の図はエメリ政権末期の配置のズレや数的優位が形成されないために4-4-2のプレスをはめられてどうにもならない時の配置です。
そんな中アルテタが就任後初戦から取り入れたのがジャカの左CB化です。こうすることで、ビルドアップの局面では5対4と数的優位の確保に成功します。さらに、最終ラインが2人ではなく3人でボールを回せるので、、相手がツートップでプレスをはめに来てもこちらが1人多い分容易にプレスをはがしてボールを前に進めることが可能です。これがビルドアップ時の数的優位です。
そして、ジャカが左CBの位置から持ち上がり、左足で長短のパスでゲームの組み立てに参加するのですが、左サイドの攻防に注目してみましょう。相手SBはハーフスペースに侵入し、裏抜けを狙うオーバメヤンに注視せざるを得なく、いわばピン止めされた状態です。そして、その大外を駆け上がるのはSBのサカです。この時相手SHは後追いの形でサカを追うかジャカに圧力をかけるのか難しい選択を迫られます。ですので、左サイドで局面的に3対2の数的優位を形成してると言えます。
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27節エヴァートン戦の同点弾はまさにこの形が生かせた攻撃と言えます。SBはオーバメヤンにピン止めされ、その大外を駆け上がるサカにイウォビが後追いでついていきますが、そのためジャカはノープレッシャーで持ち上がっていきサカに左足でパスを出し、サカがクロスを入れ、ヌケティアが押し込む見事な攻めでした。
続いて、右サイドではエジルがハーフスペースに流れ、偽SBの役割で中に絞ったベジェリンと大外に張って仕掛けるペペとで三角形を形成し、ここはポジションチェンジをしながら崩していきます。基本は大外でペペが仕掛け、SBをつり出しSB-CB間の空いたスペースにエジルやベジェリンが走り込み、中に折り返します。この時CBも釣り出されれば中にスペースができますし、来なければフリーで折り返すことができます。この場面も疑似的に3対2の数的優位の形成ができていると言えます。
最後に、アーセナルは相手を押し込んだ際には3-2-5のような配置になります。サカが疑似WGとして大外高い位置を取り、オーバメヤン、エジルが両ハーフスペースに侵入し、5レーンを埋める形となります。そうすることで、アタッキングサードで数的優位を確保できるのはもちろんのこと、ポジションチェンジのルールの明確化とサイドでのトライアングルの形成も容易になります。
ー次回はどうなりますか?-
次回は”選手に得意な事をさせる”をメインテーマにしていきます。
・あとがき
今回の特別企画いかがだったでしょうか?冒頭にも書きましたがこの特別企画は結構自信あったんですが全然伸びてなくて少し悲しかったりする中の人です。ですので、拡散してくれるとうれしいですし、モチベーションにも直結します。そして、感想等をいただけたら、今後の記事の向上にもつながりますし、あとやっぱりモチベーションも上がりますのでどんどんください。それでは次回、また会いましょう!
エジルに見惚れてグーナーになった人。18/19シーズンから戦術ブログを開設してリーグ戦全試合のマッチレビューを投稿している戦術系グーナーです。
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