【マッチレビュー】チェルシー対アーセナル「積み上げてきたものがかみ合った時」

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チェルシー2-4アーセナル

試合のハイライト

両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

チェルシーはリーグ戦はサウサンプトン戦に6-0で快勝を収めるも、その後のチャンピオンズリーグ準々決勝では延長の末にレアル・マドリーに敗れている。

その次のFA杯準決勝ではクリスタルパレス相手に2‐0で勝利を収めた。

そのFA杯準決勝から中2日で迎えたこのビッグロンドンダービーではスタメンを4人入れ替えてきた。

対するアーセナルはリーグ戦まさかの3連敗を喫した前節サウサンプトン戦から中4日、3人のスタメン変更を行ってきた。

特に、ホワイトを右SBに置きホールディングをスタメン起用、ロコンガからエルネニーへの変更と守備強度の維持が優先された印象だ。

スタートからの攻防

アーセナルのビルドアップ

3-1-4-2でビルドアップをするチェルシーに対して、アーセナル前からマンマーク気味の守備を敷いた。

ウーデゴールがカンテを監視しながら、周囲のプレスも動かしており、とりわけアロンソのマークについていたサカにサールにプレッシャーをかけるように促すシーンが何度か見受けられた後はサカは前プレス時にはサールにプレッシャーをかけるようになった。

この試合、ヴェルナーがかなりワイドに流れて受ける形が多く、そこにホワイトが対応していた分、前へのスライドはしにくくなっていたが、低い位置ではヴェルナーへの対処、上がってくるアロンソのマークの受け渡しもできており、問題にはならなかった印象だ。

アーセナルのビルドアップ

アーセナルはロコンガからエルネニーにスタメンを変更、さすがにエルネニーに1アンカーでのビルドアップは厳しいからか、ジャカがエルネニーの隣でビルドアップをサポート、さらには右SBに入ったホワイトもいたことで後ろからのビルドアップにおけるエルネニーの負担が少なくて済んだ。

そして、ジャカがこの位置にいるメリットを享受できたのはエルネニーの他もいた。

スミスロウはジャカの代わりにライン間で受けることができ、狭いスペースでのターンや少ないタッチでの連携を活かせる機会が増えていた。

そして、タヴァレスも大外の高い位置に行きやすくなったことでダイナミックなオーバーラップをが活きていた印象だ。

リスクの先に待っているもの

アーセナルの2点目

アーセナルの2点目は、まさにハイリスクハイリターンを乗り越えた先につかんだものだった。

この試合では一貫して後ろからショートパスによる打開を試みていたが、ピッチコンディションの影響か、パスミスが多発。

この2点目のシーンもパスミスからエリア手前でチェルシーにボールが渡り、一度は防ぐも繋ぐことに固執した結果あわやエリア内でのボールロストに繋がりかけていたが、それを乗り越えたところからは最小限のパスでMF-DF間に侵入、サカに預けてファイナルサードまで侵入すると、ウーデゴールを経由してスミスロウまでつなぎ、スミスロウがゴールへパスをするかのようなシュートを決めて再びリードを奪うことに成功した。

この試合だけでなく、上手くいっている時のアーセナルには自陣の深い位置でリスクを冒すことでそれを乗り越えた先の敵陣ではスムーズに最小限のパスで攻めることのできる形が多い。

後ろからつなぐサッカーをしたいアルテタとスペースのあるカウンターで活きる前線の選手が上手くかみ合った形だ。

その一方で、リスクを乗り越えられなかった時にどうなるかというと、この試合の2失点のように自陣深くでのミスは失点に直結する。

後半の変更点

HT明けの修正

HT明けにチェルシーはクリステンセンを下げてチアゴ・シウバを投入、さらにビルドアップ時はカンテの1アンカーからカンテとロスタフ=チークのダブルボランチに変更してきた。

ウーデゴールのマークを絞らせない狙いだったのだろうが、これに対してアーセナルもボランチを前にスライドさせることで対応させてきた。

リードした後

タヴァレスのインターセプトからのカウンターで最後はエンケティアが決めて三度リードを奪うことに成功したアーセナル。

ここからは多少は前プレスをかけて一方的にはならないようにするものの構えて受ける時間が増えた。

そんな中で、サカ敵陣での守備ではWGとして、自陣ではWBとしての守備をそれぞれサボらずこなしてくれた。

サカの働きは守備時は5バックをしつつ必要とあらば打って出るこの形を継続する上で必須だった。

一方のチェルシーは中央で孤立気味だったルカクを下げ、ハヴァ―ツを投入したことで前線の流動性が増し、ボールを受ける頻度も増加、ゴールに迫る機会は増えて物のアーセナルのゴールマウスをなかなか割れない。

CBが釣り出されたら

CBが釣り出された場合には、エルネニーが最終ラインに降りて代わりにクロスを跳ね返す役割を担うことで、乗り切っていたが、この形はこの試合が特別だったわけではなく、トーマスがいるときもトーマスはこの役割を担っていた。

この試合が久しぶりのスタメン出場になったエルネニーとホールディングにとって、この試合何よりも求められたのは守備時の約束事を守ること、そして守備の強度を維持することだった。

この2点において、両者はそれぞれロコンガやセドリックより上回っていたため、スタメンに抜擢されていた。

これは優劣ではなく得意不得意の話だ。

エンケティア→マルティネッリ

エンケティアのこの試合での活躍は言うまでもないが、3-2になってリードしてからは明らかに守備強度が落ちていた。

疲れもあるだろうが、以前リードした試合で途中出場した際もプレスをサボりがちだったこともあり、リードしていると気が緩むからかプレスが緩くなるのはエンケティアの弱点だ。

そして、それが致命的な穴になる前にマルティネッリと交代させたことで、再び守備強度を上げ直した。

以前からリードしている時の決断は早いがそれでもこの試合では特に決断が早く、なおかつ変える選手を間違えなかったことも評価できる。

おわりに

この試合において、総じて言えることはこの試合が突然変異などではなく、これまでやってきたことが上手くかみ合った結果だということだ。

先制ゴールはエンケティアが相手のミスを誘ったところからGKとの1対1を決めきって生まれたものだが、エンケティアのプレスからのチャンスはサウサンプトン戦でもあったが、あの時はゴールにならなかったのが今回は決めきれたということ。

2点目も、低い位置からのリスクを冒したビルドアップはアルテタ就任当初からやっていたものだし、3点目はサウサンプトン戦で復調の兆しを見せていたタヴァレスの良さと、エンケティアに流れが来ていたからこそエンケティアの足元に再びボールが転がり込んだのだろう。

4点目?あれはボーナスステージということで(笑)

ただ、サカがあそこでPKを決めきれたということに意義があるのだ。

パレス戦は置いといて、ブライトン戦、サウサンプトン戦と微妙にかみ合わなかった歯車がここに来てかみ合い出したというのは非常に大きい。

次節のユナイテッドも油断できない相手だが、エルネニーやホールディングを起用する上での相性は悪くないだろう。

ここから連勝を積み重ねて4位フィニッシュを決めたいところだ。

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