【マッチレビュー】アーセナル対リーズ「不敗神話継続」
アーセナル4-1リーズ
もくじ
両チームのスタメン
アーセナルは前節クリスタル・パレスに4-1で快勝したところからスタメン1人を入れ替えてきた。
サカが実に485日ぶりのベンチスタートとなり、代わってジェズスがW杯以降初のリーグ戦スタメンとなり、注目の3トップの並びはトロサールが右に入る形になった。
対するリーズは前節ウルヴスとの撃ち合いを制し4-2で勝利を収めたところから4人を変更してきた。
タイラー・アダムスに加えてニョントとウーバーも欠く苦しい台所事情となっている。
裏目に出た遊撃隊
リーズは4-3-3スタートで本職右SBのクリステンセンが右IHに入る形になっていた。
守備時はクリステンセンが動くことで4-3-3と5-2-3を行き来する配置に見えた。
クリステンセンとジャック・ハリソンの2IHに与えられたタスクはジャカ、ウーデゴールの2IHのマークだが、完全なマンマークではなく自分の担当エリアよりも低い位置に降りていく場合にはマークを受け渡すゾーンとマンマークの併用の形だったが、これがリーズの守備に歪みをもたらすことになる。
アーセナルのビルドアップは相手の守備に対してどこに立つべきかのポジションはチームとしてしっかりと決めてきているが、誰がそこに立つかはその時の判断次第で流動的だ。
最も分かりやすいのが左サイドでジンチェンコがシニステラの外に立つ時はジャカが内側に降りてきてレイオフでトーマスに繋ぐ役割を担い、ジンチェンコが内側に入って相手を引き付ける時はジャカが外側に降りて前向きデパスの出し手になる。
この時クリステンセンは3トップよりも前について行くわけにも行かず、マークを受け渡そうとするがシニステラはジンチェンコを見なければいけないためただジャカがフリーになるだけとなった。
クリステンセンはジャカのマンマークの仕事が無い時は一応右のインサイドバックのような形で下がり、迎撃を担当するが、マルティネッリが中に入ってきたりジェズスが流れてきたりするハーフスペースの対応でも苦戦を強いられていた。
リーズはマーシュの頃は強度も高く意図も見える守備を見せていたが、このハビ・グラシアの元では強度も低く、3トップの動きからもどこでボールを奪いたいかがほとんど見えてこない受け身の守備でなおかつ最終ラインのクロス対応も怪しいと現状では16位につけているが、ここからさらに転落する予感がする。
ホールディングが苦手なことをしなくていい配置
前節に引き続きホールディングがサリバの代役を務めた。
守備面でのスピード不足と同様にビルドアップ時にキャリーして相手を引き付けてからパスを出すことが苦手なホールディングだが、この試合ではボール保持時は可変3バックの中央に入りキャリーはガブリエウとホワイトに任せ、押し込んでからも同様でホールディングは左右の仕切り直しとボールロスト時のクリアボールへの競り合いに専念できたことで弱点が露呈せず強みを生かせる展開になっていた。
1つ気になる点があったのは、ホールディングがボールを持った時にサポートするためかジンチェンコとトーマスが必要以上にリーズの3トップの前に降りてきていた点だ。
サリバがリヴァプール戦も出場できるか不透明だが、リヴァプール戦で同じことを繰り返したらジンチェンコとトーマスの足元のスキルの高さならプレスをいなすこともできると思うが、失点の起点になるリスクも高いと思う。
おわりに
ジェズス復帰の2ゴール、ジャカの公式戦3戦連発、代表組のプレータイムのコントロールと良いことだらけの快勝劇となった。
アーセナルの試合の直前にシティがエディハドでリヴァプールを4-1で粉砕しアーセナルにプレッシャーをかけ続けている。
4月末にエディハドで直接対決を控えているがそれまでにアーセナルはリーグ戦アンフィールドを含む3試合、シティはリーグ戦2試合、CL2試合、FA杯1試合の過密日程となっている。
アーセナルはアンフィールドとエディハドからそれぞれ勝ち点1以上持ち帰れれば合格点だろう。
明日から会社もありますがレビュー頑張ります。
エジルに見惚れてグーナーになった人。18/19シーズンから戦術ブログを開設してリーグ戦全試合のマッチレビューを投稿している戦術系グーナーです。