【マッチレビュー】リーズ対アーセナル「割れる冨安評」

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両チームのスタメン

両チームのスタメン+控え選手

リーズは直近5試合勝利から遠ざかり、先制は成功しながらも逆転を喫した前節クリスタル・パレス戦から1人のスタメン変更をしてきた。

バンフォードがベンチスタートになり、代わりにシニステラが左WGに入りロドリゴがCFに入っている。

対するアーセナルはリーグ戦3連勝中。

2度リードを奪い、2度追いつかれながらも勝ち越して勝利を収めた前節リヴァプール戦からのスタメン変更は0人となっている。

また、ミッドウィークに行われたヨーロッパリーグGSボデ/グリムト戦もスタメン出場していたのはホワイト、サリバ、サカ。ウーデゴールの4人である。

アーセナル苦戦の理由

リーズの前からのプレッシング

試合開始早々の機材トラブルによる30分超の中断という予期せぬアクシデントにより試合再開直後はふわっとした試合の入りからリーズに決定機を作られたり、ノルウェーの北部への遠征から中2日でロンドンに帰還してそこからリーズに遠征するという過密日程によるコンディションの低下の影響によるプレー精度の低下という要素もあったが、それを差し引いてもリーズの守備はアーセナルを苦しめるに値したと言っていい。

リーズは初期配置は4-2-3-1(4-4-2)で守備時は4-3-3気味になる。

左WGのシニステラは2トップの横まで出て行って守備をする一方で右WGのアーロンソンは1列下がりロカ、アダムスとともに3センターに組み込まれる立ち位置にいた。

IHからSBを抑えに出ていく形というとブレントフォード戦を思い出すが、スタートの位置がWGのアーロンソンはより高い位置からプレッシングをスタートするため、ボールを受けてからの余裕が無くなりこの試合の冨安は単純なプレー精度が低下していたように見える。

逆サイドのホワイトはこのリーズ戦では低い位置でのポジショニングにおいて張りすぎてしまうことでサカと縦関係になりプレスがはまりやすい構図になっていた。

プレスをはめられた中でもサカ、ホワイト、ウーデゴールとジェズスのワンタッチのパス交換の連続でプレスをはがして左に展開してチャンスを作れていたのは流石の一言だが、試合を通しての安定した崩しという点では物足りなさを感じた。

CFにロドリゴが入っていた前半はCBに対してはそれほど圧力を強めていなかったことで、CBからの直接の縦パスによるチャンスはなかったもののSB経由でトーマスを起点にした形やサイドに人を集めて逆サイドに展開してチャンスは作れていた。

しかし、HTにロドリゴからバンフォードに交代したことで後半は積極的にCBにプレスに行くようになり、焦りから無理な縦パスを狙ってひっかけてカウンターを受ける頻度も増加、また、サリバのトラップが大きくなったところをバンフォードが掻っ攫い1対1に持ち込んだが、ラムズデールの好セーブで防いだシーンのようにCBのミスを直接狙うパターンもあった。

前半から一貫して言えるのはこの試合のチャンスのほとんどはSBを起点としており、CB2人が焦らなければもう少し落ち着いた試合になっただろう。

とはいえ、CBが縦パスを出すのがだめな訳ではなく、サイドtoサイドでもう少し相手の陣形を揺さぶって相手の守備ブロックがずれた所にキャリーして縦パスを狙っていればよかったという感じだ。

冨安の出来は本当に悪かったのかどうか

前述の通りこの試合の冨安は普段よりもプレー精度は低かったが、それ以外は問題にすべき出来ではなかったどころかポジショニングは右SBのホワイト以上に安定していた。

また、左サイドのジャカ、マルティネッリ、ガブリエウの立ち位置に合わせた動き直しも行っていた。

3-2-5可変

特に冨安のポジショニングで光っていたのは試合中何度か見せたガブリエウが開いてホワイト含めた3バックのような形の時にトーマスを右にスライドさせて冨安がロドリゴとハリソンの間に立ちパスコースを作る形だ。

アーロンソンはジャカも気になるためこの位置まではついて行けず、ガブリエウも冨安より外に開いているため大外のマルティネッリへのパスコースも確保されている。

冨安とトーマスが前の3人の間にいることでリーズは前線は内に閉じ、中盤も食いつくため、サイドからの前進の助けになっていた。

冨安のボールロストのシーン

43:50~のシーン、ロドリゴがガブリエウを抑えに行くような形でラムズデールにプレッシャーをかけるとラムズデールはその頭上を通して冨安へのパスを出す。

しかし、アーロンソンがそれを狙ってボールの移動中に冨安への距離を詰めるとロドリゴも挟み込むようにプレッシャーをかける。

この時、ガブリエウは外に開き冨安から戻しのパスを受けられる位置に動き直していたが、ロドリゴはそのコースを抑えるように冨安に寄せていた。

浮き球パスで処理が難しいこともあり、冨安のボールロストからあわやのシーンを作られてしまった。

とはいえ、このシーンで冨安を責めるのは酷というものだ。

グラウンダーのパスの処理を誤ったのならいざ知らず、背中側から奪いに来る選手を警戒しながらの浮き球パスの処理となれば、こうなってしまったのは致し方ないだろう。

リーズのビルドアップ

リーズのビルドアップ

リーズのマーシュ監督ラングニックの下でアシスタントコーチを務めた経験もありレッドブルグループの哲学を持った監督で、前プレスにはそれが色濃く表れている。

その一方でボール保持においてはラングニックのような狭い所で縦に急ぎ過ぎる嫌いはなく、幅を使った攻撃を構築できる監督だ。

リーズのビルドアップの形はマルク・ロカがビルドアップ時は左に降りてアダムスがアンカーに残るひし形を形成し、両SBが高い位置を取る3-1-5-1に可変する。

アーセナルは撤退守備時は4-4-2のブロックを形成し、2トップはアンカーを警戒するため中央に絞り、両WGはSBが数的不利にならないように相手SBについて行くため、可変3バックの両脇がキャリーするスペースが確保される形になった。

そして、リーズのWGはハーフスペースに走り込むランニングを繰り返し、サイドからの崩しでアーセナルのゴールに迫るが、決定機での精度を欠いたこととラムズデールの好セーブもあってゴールマウスをこじ開けることはなかった。

おわりに

この試合は内容的には褒められた内容ではないが、それでも勝ち切るのが今シーズンのアーセナルの強さだ。

昨シーズンまでは良いサッカーをする時はシティとも互角にやれるしスパーズに完勝を収めることもできたが、その一方で内容がだめな日はズルズルと下がり、下位相手に敗戦するということも珍しくなかった。

それが今シーズンは内容が悪くても結果を手繰り寄せる力があるというのは大きな成長と言える。

過密日程で披露が見え始めたころ合いだが、この過密日程はW杯の中断まで続く。

ローテーションをしつつ上手くやりくりして欲しいものだ。

そして、W杯の中断まで首位を堅持出来たらその時は堂々とタイトル争いに名乗りを上げてもいいだろう。

アーセナルの試合を見るなら、こちらのブログも参考にしてください。

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